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配信 毎日新聞
キャスターの小倉智昭さん

 小倉智昭さん(59)、久米宏さん(62)、みのもんたさん(62)といえば、テレビでおなじみの人気司会者。

この3人が、土曜日午後の同時間帯に、別々のラジオ番組にレギュラー出演し、注目を集めている。

昨年10月から始まった“三つどもえの争い”は、最新の聴取率で久米さんに軍配があがったが、土曜日午後に話題の3人がそろった訳は。【広瀬登、丸山進】

 三つの番組は、毎週土曜日午後1時から始まる「小倉智昭のラジオサーキット」(ニッポン放送)、「久米宏 ラジオなんですけど」(TBSラジオ)、「みのもんたのウィークエンドをつかまえろ」(文化放送)。

 2カ月ごとに実施されるビデオリサーチによるラジオの聴取率調査は、番組別のデータは公表されない。

しかし、関係者によると昨年12月の聴取率は「ラジオなんですけど」が1.8%、「ラジオサーキット」が1.3%、「ウィークエンドをつかまえろ」が1.0%を記録した。

文化放送出身の放送評論家、松尾羊一さんは「土、日曜午後のラジオ番組で1.8%はかなりの数字。テレビなら視聴率20%以上の人気ドラマ級」と言う。

 みのさんの番組は87年スタートだが、小倉さん、久米さんの番組はいずれも昨年10月に始まった。

テレビの「視聴率男」みのさんに、後発の2番組が人気司会者をぶつけた形となった。特に久米さんは、かつてTBSでパーソナリティーをしており、22年ぶりの復活と話題を呼んだ。

だが、各局の担当者は騒がれることについて「たまたま同じ時間帯にぶつかっただけ」と当惑気味だ。

 一方、当事者たちは「より多くのリスナーがラジオのスイッチを入れてくれるといい」(小倉さん)「ラジオのルネサンス時代到来。

これが人気の底上げにつながれば」(みのさん)と、むしろ歓迎する口ぶり。久米さんだけは「他の2人の番組は聴いていないし、特に意識していない」と、マイペースを強調する。

 スタジオと街頭を結んで本音トークで町の穴場を紹介する小倉さん。

「面白い井戸端会議」をコンセプトに「遺品整理人」「偽札鑑定人」など異色のゲストとトークを繰り広げる久米さん。

財政破たんした自治体の窮状を「これは許せない」と、ズバリ切り込むみのさん。

三者三様の魅力にあふれた番組が、なぜ土曜の午後に集中したのか。

 ラジオのゴールデンタイムは、平日の出勤時間帯と言われる。

久米さんを除く2人は、平日にテレビのレギュラー番組を抱えており、この時間帯のラジオ出演は無理だ。日曜日は固定ファンを持つ長寿番組が多く、番組編成は変更しにくい。

 一方、土曜日の昼過ぎは、車で行楽や買い物へ出かける人たちが主なリスナーだ。

3番組を聴くのは、熟年層が多いと見られる。ラジオ局側の事情について、松尾さんは「土曜の午後早い時間帯は編成が比較的自由にできるうえ、テレビは再放送番組やローカル番組に偏りやすい。

そこにテレビの人気者を出演させれば、視聴者を引きつけられるという狙いがあったのでは」と解説する。

 短波放送「日経ラジオ」の番組審議会委員でタレントの高見恭子さんは「何でもかんでも『知らなーい』と言ってのける幼稚な青年たちに『ここでガツンと言ってほしい!』と思いながら、このオジサマ方の登場を待っていた。

何かしながらも聞けるラジオだからできる言霊を信じている」とエールを送る。
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